外国人宣教師の見た日本の戦国時代⑫

アンジロウ(弥次郎)は知識欲が旺盛で、理解力も早かった。
ザビエルはそこに日本人の優秀さを見たという。
ザビエルはこれまで、アフリカやインド、香料諸島の現地住民に会ってきたが、ザビエルの印章では、彼らは教養もなく、それに比べて日本人はずっと優秀であると感じた。
アジアの果てにアンジロウのようなこんな優秀な国民のいる国があるとしたら、是非、その国で布教したいという気持ちが当然のように沸き起こった。
アンジロウは、「日本人は聞いたことをすぐに受け入れる国民ではなく、まず、疑問をもち、いろいろなことを質問するだろう。
さらに、ザビエルの言葉と行いがどこまで合っているか調べるであろう。そして、質問に対して、満足のいく解答が出て、ザビエルが立派な生活をして非の打ちどころがなければ、王も貴族も大人もみな確実にキリストの群れに加わるに違いない」と話したという。
ザビエルは、アンジロウとその従者にポルトガル語とキリスト教を教え込もうと、インドのゴアに連れていき、サンパウロ学院へ入れた。
ザビエルは、「まず(日本の)王のところに行き、それから大学その他の学府を訪れて多くの霊魂を獲得する」ことにあると自らの計画について述べている。

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