「諸国古城図」を見ながら滝山城を歩く

11・3の講演会の下見で中田正光先生の案内で久しぶりに滝山城を歩きました。
今回の目的は「浅野文庫諸国古城図」の武蔵滝山城の絵図と実際の滝山城がどう異なるかを調べるためです。
今回は「慶安古図滝山城」も持参したのですが、「浅野文庫諸国古城図」所収の武蔵滝山城絵図は「慶安古図」をもとに描いたものであることがはっきりと分かりました。
同時に「慶安古図」はかなり正確に滝山城の縄張りをとらえており、軍学の知識のある人物、すなわち城の縄張りをしっかりと見ることのできる人物が描いたものであることが推定されます。
ただ、「慶安古図」が描かれた時期は滝山城が廃城になってから60年余り経っていること、踏査した季節が旧暦四月ということで、城跡はすでに当時も多くの樹木や草に覆われていた可能性があり、見落とした縄張りもあったことが想像されます。
しかし、曲輪の虎口や機能をしっかりととらえていることには驚かせられます。
「慶安古図」は滝山城を知る一級の史料であることは間違いありません。

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