大分官庁街にそびえる府内城

(府内城 内堀と櫓)

(府内城 天守台の石垣)

大分訪問の初日、宿泊したホテルのそばに江戸時代の府内城の跡があるというのでさっそく夕方、散歩がてら行ってみた。
城は大分市のメイン通りにあり、道路を挟んで県庁と市役所のビルが建っている、まさに大分の官庁街とでもいうところであった。
府内城の存在は知っていたが、こんな大分市の一等地に、水をたたえた堀と石垣、江戸時代当時のままの櫓がそびえているなんて思いもしなかった。
考えてみれば、東京の江戸城も静岡の駿府城も、福井市の福井城も同じような立地なので、特に驚くことはないのかもしれないが、大分市では市内至る所に大友氏の歴史遺跡があり、どちらかというと府内城は地味な存在となっていたため、それだけ驚きが大きかったのかもしれない。
もし、こんな城が自分の町にあったら、きっと毎日でも訪れることだろうなとうらやましい気もする。
この城はもう少し整備をすれば、大分の観光資源になることは間違いないと思った。
一つ驚いたのは天守台の立派なことである。
この天守台にはかつては、四層の天守がそびえ、しかも天守に入るには同じく石垣上にそびえていた長い付け櫓に入るしかなかったようだ。
この高い天守台上にそびえる天守は相当な迫力があり、それだけでもすごい景観であったことは想像に難くない。
ただ、本丸の堀が埋められてるため、本丸へ入る肝心な虎口が失われてしまっており、城としては現在迫力に欠けることは否めない。
しかし、絵図を見れば、この城のかつての巧緻な縄張りと美しい景観が蘇ってくるようだ。

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