『天秀尼の生涯』の書評が産経新聞に載りました。

5月7日(日)の産経新聞に私の著書『天秀尼の生涯』の書評が載りました。
大変に丁寧に読んでいただき、また、私の意図した事を見事なまでに読み取っていただき、大変、感銘しております。
もとより、私は小説家ではなく、また、この本もとにかく天秀尼のことを広く知ってもらいたいということで、何より読みやすく分かりやすくということを心掛けた結果、こういうスタイルになってしまった次第で、出版社の方からは小説でもなく、ノンフィクションでもなく、ジャンル不明の作品だと言われています。
その意味で、小説のような鋭い人間観察などはなく、描き方も拙いものになったことは否めませんが、一方で歴史研究家的な考察も含まれているというまさに不思議な作品になりました。
この作品を書くために、東慶寺はもちろん、わずかでも史料を求めて東京大学史料編纂所や国立公文書館にも出かけ、古文書も読みました。
史資料は本当に少なかったのですが、ただ、天秀尼のことが好きで、どうしても書き残しておきたいという思いだけで書いてしまいまいた。
私のこれまでの作品の中では本当に例外的な本ですが、とても愛着があります。
どうか、読者の皆様におかれましては、ジャンルがどうとか、描き方がどうとかというのではなく、とにかく、素直にそのまま読んでいただければ面白く興味深く読んでいただけると思います。
一人でも多くの方に読んでいただき、封建時代、江戸幕府の権力も及ばない寺法を確立し、虐げられた女人救済の道を大きく開いた先駆者天秀尼のことを知っていただきたい。今はそんな思いでいっぱいです。
日本人として天秀尼のことを誇りに思います。

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