外国人宣教師の見た日本の戦国時代53

そこには、世界のあらゆる民族の上でヨーロッパ人こそ最高であり、自分たちの文明は世界の最高峰であり、自分たちこそが世界を支配し教導していく力と権利を有しているとの意識があったことは否めない。
また、シナはヨーロッパと類似点も数多く、これが一層この王国を多くの点で他の東洋諸国より優越させている。
建築物は、ヨーロッパのものほど見栄えや美しさはないが、都市と町はヨーロッパの持つ美しさと大都市にひけを取らないと絶賛し、中国の文化に対して高い評価を下している。
イエズス会という名には、イエスの軍団、イエスの戦闘部隊という意味も内包されていたという。
イエズス会はローマ教皇絶対服従義務を有し、「より大いなる神の栄光のためには」どのような犠牲も顧みずに目的達成のためには手段を選ばないという精神をもっていた。
イエズス会の海外布教の重視には、キリスト教の及んでない世界は悪魔が支配しているので、大多数の人類は悪魔の支配下にあり、悲惨な運命が人類を待ち受けている。
ゆえに、カトリックの宣教師は悪魔の支配下にある人類を救済し、人類を「神の民」とするという使命感、「マルコによる福音書」第16章第15節の「汝ら全世界の中に巡り行きて全ての被創造物に福音を宣べ伝えよ」という教えが背景にあった。
ポルトガルとスペイン両国間における排他的航海領域の設定と新発見地の領有独占権をめぐる問題は、1494年6月7日付で両国間で締結されたトルデシーリャス条約によって解決をみた。
ここにおいては、既発見地のみならず未発見地までが、ポルトガルあるいはスペインの将来的な領土として、潜在的に両国の支配、領有の対象となった。
この条約は、文字通り地球世界をポルトガルとスペインの間で二分割し、いずれかの国に帰属することを明示した。

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