滝山城築城500年記念講演会より 7

千畳敷とはどんな曲輪か

(「諸国古城図」に描かれている千畳敷)

(千畳敷現状)

千畳敷は滝山城において、政治・領国経営の中心を担う政庁のような建物があった場所だと思われます。
また、そこは滝山城を訪れた客人を受け入れる御殿のような建物も付属していたものと考えられます。
そこは城内で一番のサロンでもあり、文化的空間でもあったことでしょう。
かつて、千畳敷にレーザー探査を行ったところ、柱穴と思われる穴が多数見つかったことが報告されています。
曲輪には複数の大きな建物が建っていたことが想像されます。
客人をもてなす場を兼ねていたとしたら、庭園や東屋などもあったのでしょうか?
現状では、井戸はありませんが、古図には東側に井戸が描かれており、本丸にあるような大きな井戸があったことが推定されます。
この井戸の水で客人たちに茶を振る舞ったりしたのかもしれません。
また、曲輪の中に庭園があったかどうかは、発掘してみるまでは分かりませんが、建物がもしびっしり建てられていたとしたら、それなりの大きさをもった庭園を配するような空間は難しいといえます。
それでは、それに代わるものがあったのでしょうか。

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