上田城の金箔瓦1

上田市の中心街に市の一番の観光名所となっている上田城がある。
上田城は真田氏が築城した城として有名で、旧本丸跡には現在も真田神社という真田氏を祭る神社も建てられている。
この上田城がなぜ有名かというと、真田氏がこの小さな城で当時最強といわれた徳川軍を二度にわたり撃退するという輝かしい歴史を持っているからである。
確かに今は公園となっている旧上田城内を歩いてみると、城の規模は小さく、近年再建された櫓や門など建物も質素そのものという感じがする。
城内の旧二の丸跡には上田城博物館があり、真田氏を中心とする展示品が数多く置いてあるが、その一角に往時の上田城の復元模型が陳列されている。それを見ると、上田城には天守閣などはなく、櫓も二層の小さなものが本丸の四隅を中心に七基が築かれているだけで本丸以外は櫓はおろか塀すらないという質素な作りであったことが分かる。
その意味で真田氏がこの小さな城で並みいる徳川の大軍を破ったことはまさに快挙であるといえるだろう。 だが、残念ながら現在残る上田城は実は真田氏時代のものではない。それは真田氏の後に上田に入った仙石氏が築き直したものである。
真田氏時代の上田城は、関ケ原合戦後まもなく徳川氏の手ですべての建物は壊され、堀もすべて埋められ、地上から姿を消してしまっているのである。

タイトルとURLをコピーしました