滝山城築城500年記念講演会から 3

大手門から千畳敷への関門

入城者は大手門を入ってさらに短い坂を上って右(東)に進路を取り、千畳敷に向かうが、古図では南にある二つの曲輪からの厳しい攻撃にさらされる様子が見て取れる。
古図では分かりにくいが、しばらく進むと、コの字型に堀が通路に食い込み、通路が狭くなる箇所を通らなければならない。

ここでは、入城者にこの仕掛けを見せるわけにはいかない。
そこで、この狭隘な通路には木戸が設けられ、入場者はいったん通路を右に曲がらされ、再び通路に出るという形を取らされる。
狭隘な通路に出たとたん通路に対して北に櫓台、南に張り出した土塁等から厳しい攻撃を受けることになる。
千畳敷直前の防御はかなり厳しかったといえる。
この厳しい構えを通って先に進むと、今度は北に現在「千畳敷」と呼ばれる広い曲輪への虎口がある。
千畳敷の虎口は古図では平虎口に描かれているが、実際はもっと複雑である。

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