慶長の山城　関ヶ原松尾山城１５

小早川は家康方か三成方か？
そして小早川は何のために特別仕様の陣城松尾山に入ったのか？
小早川は松尾山城が特別な城であることは当然知っていたことであろう。
小早川はここまで黒田長政らから家康方に付くよう誘いを受けていた。
そこでは、北政所の名前まで出されて説得されている。
しかし、小早川は伏見城攻めにおいてはも三成方の中心の一人として働いており、その後の北陸攻めでも新城の守将を任されるほどで三成方も敵だとは思っていなかったことであろう。
その小早川が城番を追い出して松尾山城に入った。
そのことを三成方はどう考えたのか。
また、家康もその行動をどう考えたか。
松尾山城は関ヶ原における三成方の司令塔となる城であるとともに、関ヶ原を通る中山道の隘路を塞ぐための強力な城郭であった。
家康方が中山道を通って関ヶ原を抜けようとする限り、この城はその前に大きく立ちはだかることはいうまでもない。