昔、佐和山に登ったこと㉑

途中、琵琶湖畔にある長浜城歴史資料館に立ち寄った。
そこには青森の杉山家に伝わる三成の肖像画が陳列されており、それを一度見ておきたかったのである。
肖像画の中の三成は、目をきっと見開いて、何かをみつめていた。
その視線は、宿敵徳川家康に向けられていたのであろうか。
石田町に着くと、街道から南に狭い路地を少し入り、目指す石田会館、つまり、石田家の屋敷跡を探した。
そこは二十年前と何らも変わってはいなかった。
相変わらず、周囲は田園に囲まれ、のどかな風景がどこまでも続いていた。
石田会館は現在、地元の自治会館になっているが、同時に「石田三成事績顕彰会」の事務局にもなっている。
聞くところによれば、石田町の町民は基本的には「石田三成事績顕彰会」の会員であるということである。
そこで、会館の受付をしていた婦人に石田家の墓石のことを聞いてみたが、「私ではようわからんので、詳しい人にきてもらいます。」と方々に電話で連絡を取ってくれた。

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